ロマンティック ナンバー25☆

やってしまった。


過ちは、後になって気付いた。
照れ隠し?それとも、ただ馬鹿なだけなのか?
こんなはずじゃなかった。


なんの意図も、考えも持たない行為はどこまでも自分勝手だ。
その身勝手さにすら気付かないのだから。
その行為は僕を満たすわけでもなく、ただ、時間を消費した。
こんなはずじゃなかった。こんなことは求めてなかった。


僕はただ楽しみたかったのではなく、共有したかった。君と、共有する想いを楽しみたかった。
その気持ちは、いつだって両手で抱えていたのに。抱えていたことを一瞬見失ったのだ。つい、うっかり。


気付いた時には、焦り、後悔、懺悔の念がどろどろと渦巻いて、心は重苦しく分厚い雲に覆われていた。
その雲は、光をことごとく遮る。
盲目になった僕は、漆黒の闇の中でもがく。どうしたらいいのかもわからずに。
もがくたびに細かな粒子がまとわりついて、体が重くなる。この粒子が闇を作っているのだと思った。
粒子を感じる。
体中に何層にも堆積され、徐々に体の内側に入り込んでくる。そして体の中で粒子同士が結合し、小さな闇を作り出す。
その闇はズシリとした質量を持ち、冷たく腹の底に広がっていく。


広がり続ける闇は、ネガティブなある感情を持ちはじめる。






自己嫌悪。